想いは淡く
ひらひらと重なる
象ればそれは
薔薇の花びらのようでは
ありませんか

情熱と呼ぶには
穏やかで
余韻が
後を引いて
眩暈を起こしそうな
甘さで
呼吸を忘れる

いつかより
今を選ぶあなたは
美しい
薔薇に寄り添う
薊のやさしさですか、
激情をあきらめたようにも
見えるのです

余韻だけが
永遠を詠うなら
枯れない薔薇で花束を
穏やか過ぎる情熱の
言い訳のように

薊の優しさは
必要ないでしょう
通う風が
優しければ
共に在れるのです

いつかの
避けられない離別の日まで



そしてまた
回帰する記憶
あなたを探して