いずれ手放すなら
手にしないと
呟くそれは
優しさではないと
糾弾する言葉を持たぬ私は
目の前の光景から目を伏せる

薄れ逝く
解ける
弛んだ螺旋
消える
風が、吹く

知っているとは
言わない
それは唯一の選択肢でした
願いを叶えるのは
切ない
優しさは、いつも
甘い痛みだけ残して

変わらないと言う
貴方は
しかし幸せになると言い
冬薔薇は微笑む

私は漸く瞼を上げて
輪廻を想う

魂の祈りは、彼方へ。